ボルドーワインの騎士叙任

ワイン

このたびボルドーにてConnétablie de Guyenne(コネタブリエ ドギュイエンヌ) に叙任されました。

以前フランス政府よりChevalier du ordre du Mérite agricole(農事功労章シュヴァリエ)に叙任された際は国の制度なのでわかりやすかったのですが、今回は一体どんなタイトルなのかよくわからず、調べてみました。

驚いたことに、ボルドーには地区別に下記の3つの騎士団があり、それぞれがボルドーワインを守る騎士を叙任しているのです。

Commanderie du Bontemps メドック、グラーヴ、ソーテルヌ地区
Jurade de St.Emillion    サンテミリオン地区
Connétablie de Guyenne   アントル・ドゥ・メール及びその他の地区

また面白いことに、この3つの騎士団の名前は、由来する権力が違っているのです。

Commanderieはカトリック教会の騎士修道会士
Juradeは住民の自治を守る警護団員
Connétablieはアキテーヌ公爵の近衛騎兵隊士

教会と住民と王権が合わさってボルドーを象徴しているという感じでしょうか。

若かった頃、まだマヴィを創る前、よくボアソー先生とワインを飲みながらいろんな話をしましたが、「フランス人の好みはボルドーに始まり、ボルドーに戻る」という言葉が今でも耳に残っています。

ワインのことは何も知らないけど話に聞いたことがあるボルドーワインを飲んでみて、そこからワインの世界にはまり、いろんなワインを試した挙句、晩年はやはりボルドーが一番だと悟って人生を終えるというような意味。
もちろん、最初に飲んだボルドーは若いワイン、晩年に飲むのはヴィンテージワインです。
若い頃はガツンとした重い飲み口だったのが、長年の熟成によってすっかり角が取れ、褐色を帯び、少し枯れたがまろやかに変貌する。これがヴィンテージボルドーの魅力。

何はともあれ、ボルドーワインを守る騎士になった記念に、僕のヴィンテージボルドーワインコレクションをみなさんにも飲んでいただこうと思います。
数年前ボアソー先生より、「友人がコレクションを譲りたいと言ってる」との話があり、迷わず「全部欲しい」と譲り受けたものです。(オーガニックではなく、シャトー・ラトゥール、シャトー・ムートンロートシルト、シャトー・マルゴーなど超有名シャトーの90年代を中心としたコレクションです。)
個人コレクションを地下室から直送のため、ラベル汚れなどはありますが、ボアソー先生お墨付きの保存状態なので飲むには間違いなしです。

若いボルドーの重さで敬遠している方、ぜひ熟成ボルドーを試してみてください。そして人生に重ね合わせてみると、なお一層の味わいがあると思いますよ。

2019年夏  田村 安

ボルドーワイン騎士叙任記念オールドヴィンテージコレクション

写真はマヴィのワインが買える店「酒の矢田」様よりご提供いただきました