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今日も美味しく、楽しく、気持ちよく――未来につながる日々の暮らし

【第26回】「家の時間をどう過ごす?」

徳島・神山町からお届けする、美味しく、楽しく、気持ちよい「未来につながる日々の暮らし」

徳島県神山町に在住の長谷川浩代さん。自然豊かな神山での生活や、ワインと楽しめるおいしい食のことなど…定期的にこのスペースで色々なお話を聞かせて頂きます。今回はフランスらしいステイホーム提案と、今年で終売の桜オーガニックロゼに合わせる料理、カバニスさんとの思い出も[月2回更新]

■フランスの家時間の過ごし方

 啓蟄も過ぎ、明らかに空気が春の雰囲気をまとい出しました。木々の枝先が膨らんできて、美しい花を咲かせる準備を始めていたり、あの柔らかな新芽を忍ばせ始めたり。枯れ果てていた土手にも草が生えてきたし、畑も見る見るうちに草が覆い始めました。「なんで?どうやって?いつの間に?」と、動きの少なかった冬から春へのこの時期は、毎日の変化の大きさに目を見張ります。

水仙とすみれ

 新型コロナウイルスの影響を受けた生活が始まって早や一年。私は三密とは程遠い場所で暮らしているので、窮屈なことなどないままに過ごして来られたのですが、緊急事態宣言が発令されている都市等にお住まいのみなさんは、不便なことや気の滅入るようなこともきっといろいろあっただろうと思います。

 久しぶりにフランスのオーガニック事情でも調べてみるかなと思い、検索ワードに「produits bio(オーガニック製品)」と打ってみると、驚くほどたくさんのオーガニック製品のネット販売のサイトが出てきました。商品数もサイトによりますが約5000〜15000点を揃え、食品はもちろんのこと、ベビー用品や化粧品、生活雑貨に至るまで何でも揃います。
 その中で見つけたのが、かつて毎年お世話になっていたNATURALIA。当時はパリでどんどん店舗数を広げていました。
 どのサイトも、ただ商品を販売するだけでなく、製品を選ぶ基準やレシピのページ、梱包材も生分解性のものを使っていますよ、といった説明があったりと各社工夫が見られます。NATURALIAのページの中には「オーガニックについて話そう」というコーナーがあり、いろんなテーマでちょっとした記事が掲載されています。そこで見つけたのがこれ、「退屈せずに、ステイホーム」。

 To doリストというと、サクサクやり終えねばならないやることリスト、というイメージですが、このページではTo do tout doux(発音はどちらも同じなので、トゥドゥトゥドゥ。意味はすごく優しい、甘い、柔らかいという感じ)という表現で、気分をよくするためのTo doリストなんだなということがわかります。

・めっちゃおいしいケーキを作る
・家でスポーツを始める
・1ヶ月前に読み始めた本を読み終える(私、これやらなくちゃ…)
・挿し木する、苗を植える
・絵を描く
・布を使って大きな遊び小屋を作る
・野菜の漬物を作る(ザワークラウトみたいな)
・整理整頓する
・手作りコスメを作る
・ボードゲームのプロになる
・水に香りを添える
・ヨガを始める
・片割れがなくなっている靴下を探す

 靴下探すって…笑、と思ったりしましたが、このページの中では、ステイホームの時間は自身の体のメンテナンスをしたり、自分自身をいたわる時間かもしれません、ということが書かれています。四六時中家族がいる中で、そんな時間はない!という状態の方もおられるかもしれませんが、お子さんや家族も巻き込んで、それぞれがやりたかったことをやってみる時間になるといいですね。

お手製の肉まん、時間のある日に作ってみました。

■最後の桜ロゼに合わせたいのはコレ!

 先日カバニスさんの桜ロゼが今年で最後というショッキングなニュースを聞き、改めて大好きなジャン=ポールのことを考えています。私自身も数え切れないほど訪れて、収穫時期には何日も泊めてもらったことさえあった思い出のドメーヌの1つで、ジャン=ポールは日本にも何度も来てくれたこともあります。

持ち寄りパーティ前に挨拶をするカバニスさん

 「秘密の庭」の名を持つジャルダン スクレは、初めて飲んだ時の衝撃のおいしさが忘れられないワインの1つでもあります。庭で持ち寄りパーティをしたことも楽しかったなあ。お客様をお連れした時のピクニックや、子供たちが準備してくれたバーベキューも本当においしくて、最高の時間だったなあと思い出します。

 桜の時期に、あのロゼを開けることを思いながら、ひと足先に春の野菜と鶏肉をオーブン焼きにして合わせてみました。オーブン皿にキャベツを8等分したものとブロッコリーを適当に入れ、軽くスチームにかけます。
(オーブンにスチーム機能がない場合は軽く蒸しましょう)

まずは野菜をスチーム

いったん取り出して、塩こしょうし、その上に適当な大きさに切った鶏肉を並べ、上からパン粉(好みで粉チーズを混ぜても美味しいです)をまんべんなく振って、全体にオリーブオイルを回しかけます。
190℃で10分焼いたらできあがり。鶏肉の代わりにイワシやアジ、エビなどでもおいしくできます。
パン粉のカリッとした感じと蒸された春の野菜にオリーブオイルのコクが加わり、パクパクと食べれて、軽く冷やしたロゼとの相性も抜群です。

カリっとじゅわっと料理を味わう&冷えたロゼのスルスル感。こんな感触もご馳走!

(2021.03.10)

長谷川 浩代 プロフィール

京都出身。南フランスの人口130人の小さなコミュニティにあるバイオダイナミック農場民宿での体験から、オーガニックな暮らしを日本に伝えるため、マヴィ株式会社にて12年余りヨーロッパと日本を行き来しつつ過ごす。

2013年8月より徳島・神山町に移住、同12月に友人のカフェビストロ、Café On y va をオープン時から共に運営。

(2020年春より、ビストロはB&B On y va & Experienceに)

現在は農園作業に勤しみつつ、料理の提供、料理教室、執筆などを手掛けている。



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