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【第70回】2022年を振り返る

徳島・神山町からお届けする、美味しく、楽しく、気持ちよい「未来につながる日々の暮らし」

徳島県神山町に在住の長谷川浩代さん。自然豊かな神山での生活や、ワインと楽しめるおいしい食の話など…定期的にこのスペースで色々なお話を聞かせて頂きます。今回は2022年を振り返り、やり始めたこと、更に積み重ねたことなど、好奇心のままに動いた一年間をまとめました。みんなと集まる時間も徐々に増えてきたかもしれませんね。そんな時に是非おススメしたい、万能なフランス、ガスコーニュ地方の赤ワインとお手製マーマレードなどと煮込んだ猪肉料理のご紹介も。[月2回更新]

■今年はどんな一年でしたか?

暖かかった初冬はどこに行ってしまったんでしょう?と青ざめるような寒さ。

先週の神山町は最低気温がマイナスになる日もちらほらありました。確かに例年はもうこの時期には鶏の水入れも朝は薄く氷が張っています。夕方小屋の中で羽根をいっぱいに膨らませてみんなでくっついて眠りに入る鶏たちの姿は寒そうだけれどとてもかわいいものです。

あの小さかったひよこたちが、こんなに大きくなりました

12月になったと思ったら、もうクリスマスも目の前。年末年始のことを考える時期になってしまうとは、1年経つのは本当に早いものですね。6月に生まれたひよこたちもすっかり一人前になり、卵を産むまでになってきました。一年も終わりに近づいてきたので、今回はこの1年をざっと振り返ってみようと思います。

【2022年の仕事】

コロナがようやく落ち着いてきたこともあり、春以降、料理の仕事が少しずつ復活、増えてきました。B&B On y va & Experienceに宿泊のお客様へのお食事を中心に、プライベート料理教室、出張料理などをさせてもらいました。料理教室は、かつてはカルチャー教室での出前授業でしたが、今は自宅にて神山町在住の友人・知人にレッスンしています。これまでと違う繋がり方で、作った料理を一緒に食べることで、それぞれの人をより深く知ることができてありがたい時間だなと思っています。

それと同時に、実はオンラインで企業広報の仕事にも携わっています。これが農園の作業、料理と全く違う世界でとても面白いのです。私はマヴィ在籍中、広報も担当していたので未経験ではないのですが、当時と発信の媒体や数も全く違う上に、社内広報的な部分も大きく、組織の課題にも向き合っています。

【2022年の趣味・遊び】

なんと言ってもグリーンウッドワーク元年になったことが一番大きいでしょうか。2021年の年末に箸置きを作ったのが最初ですが、帰ってきてすぐに削るためのストレートナイフをポチッとしました。それくらいこの作業に、はまる予感はあったということですね。

大まかな形にするのには、この斧を使います

開けて2022年1月末にスプーンワークショップに参加。そこからしばらく音沙汰がなくなるのですが、8月の終わりに遊びのように屋外でペーパーナイフを制作。それをきっかけに9月からは月に2回のクラブ活動へと昇格。あっという間に、木べらを1つ、そしてスプーンは大小合わせて4つ作りました。月に2回しかないなんて待ち遠しい!もっと削りたい!今はそんな気持ちです。2時間半の部活動なのですが、本当に毎回あっという間に時間が経ちます。

最近作ったサービススプーンと先日作り始めたクイックスプーン

もう1つは焚き火&焚き火ごはん。特に冬〜春は本当によくやりました。焚き火の経験が増えれば増えるほど、山に落ちてる小枝がどれだけのエネルギー源になるかを身にしみて知りました。これがあれば温まるし、煮炊きができると思うと、日本中エネルギーだらけです。今年はお味噌も、大豆を外で焚き火で煮て仕込みました。

あ、お茶づくりにも年々はまっています。今年は白茶・緑茶・紅茶・阿波番茶を作りました。同じ木からこんなに色々なことができるって本当に興味がつきません。

こちらは緑の美しい新茶です

映画「ドライブ・マイ・カー」は久しぶりに映画館で見た映画。長さを感じさせない、なかなか頭から離れない映画でした。

【継続していること】

2020年に始めた哲学カフェは12月18日で第22回を迎えました。繁忙期などできていない月もありますがほぼ毎月1回開催できています。細々とですが、常連の方・新しい方、毎回いろんな方が入り混じって話をする場を主催しています。「ああ、本当に小さくとも続けてきてよかったなあ」と思えた瞬間もあり、毎回の楽しさだけでなく、嬉しいことも起きています。もちろん、うまくファシリテートできなくて、終わった後うなだれてしまう日も2回ほどありましたが…

■どんな料理とも合わせやすい、バロー家の万能赤ワイン

そんな1年を締めるのは、お料理教室のひとコマ。教室のうち1つは夜開催で、ワインも開けるのです。何にしようかなと思って、選んだのがバロー家のべトゥランという名の赤。バローさんの家を訪れたのは2018年の夏、コロナ前に行った最後のフランスの旅でした。なんと懐かしい。

その日は若い猪の肋の肉が入手できたので(脂が少なめの豚肉でも可)、ソミュール液につけて下味をつけ、たまねぎと自分で春先に作っておいた八朔、伊予柑、夏みかん等の柑橘類のマーマレード、ロゼワインを使って煮込んだメインと合わせました。軽やかなようで黒い果実の風味やタンニンも感じるこのワインは、クセのない若くて柔らかい猪とは好相性でした。美味しいワインと食事と楽しい話題で、気づいたらすっかり夜も更けていました。

駆け足の振り返りでしたが、みなさんの2022年はいかがでしたか?

グリーンウッドワークを教えてくれている友人作。可愛いサンタが沢山…(笑)メリークリスマス!

来年もどうぞよろしくお願いします。

(2022.12.21)

長谷川 浩代 プロフィール

京都出身。南フランスの人口130人の小さなコミュニティにあるバイオダイナミック農場民宿での体験から、オーガニックな暮らしを日本に伝えるため、マヴィ株式会社にて12年余りヨーロッパと日本を行き来しつつ過ごす。

2013年8月より徳島・神山町に移住、同12月に友人のカフェビストロ、Café On y va をオープン時から共に運営。

(2020年春より、ビストロはB&B On y va & Experienceに)

現在は農園作業に勤しみつつ、料理の提供、料理教室、執筆などを手掛けている。



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