
魚介のフリットは、イタリア語でフリット ディ ペッシェ(fritto di pesce)。簡単な料理なので地中海沿岸どこでも食され、スペインではペスカードス フリートス(pescados fritos)、フランス語ではベニェ ド ペッシェ(beignets de pêches)、英語ではフライド フィッシュ(fried fish)になります。
単にフリットというと揚げ物で、ポテトや野菜のフリットもポピュラーです。
魚介のフリットと天ぷらやフライなどとの違いは衣。パン粉は使わず、小麦粉と卵黄と塩に、卵白を泡立てたメレンゲ、そしてイタリアでは牛乳も入れることもあります。メレンゲは、衣にふわっとした軽い食感を出すために加えるのですが、日本ではメレンゲの代わりに、ベーキングパウダーや炭酸水を使うレシピも見かけます。
揚げ物は全般的にワインとの相性は抜群ですが、衣の質感が軽いフリットには、軽めのワインがおすすめです。
スパークリングワインと魚介フリットのマリアージュ
アツアツの揚げ物にはよく冷えたスパークリングが合います。爽やかな泡が、油っこさをすっきりと流してくれるだけでなく、魚介の旨味を引き立ててくれます。素材を楽しむ魚介のフリットには、複雑な風味のものよりも、フレッシュでフルーティなスパークリングワインがおすすめです。
地中海の白ワインと魚介フリットのマリアージュ
白ワインは果実味やミネラル豊富な辛口がぴったりです。地中海で作られるワインは、果実味やミネラルに加えて、ハーブやフローラルの香り、海を感じるような苦味が心地よく、シンプルな魚介のフリットとの相性は抜群です。
地中海の赤ワインと魚介フリットのマリアージュ
わかさぎや鰯などの味がしっかりした魚のフリットには、果実味があり、渋味が少なく、軽やかな地中海周辺の赤ワインがよく合います。ただし赤ワインでも重口や樽熟しているものは、魚の苦味との相性が悪いのでおすすめできません。
いかがでしたか。イカ、エビ、タコ、他にもわかさぎやきびなご等々、旬の魚介を選んで、ぜひ美味しいマリアージュを楽しんでください。
