EUにおけるオーガニック農業の発展

2004年EUの拡大が行われてから、オーガニック部門では多くの変化が起きている。欧州委員会統計局 (Eurostat)が現状を要約した報告書を発表した。多くの加盟国で、オーガニック農業は進展しているが、オーガニックの加工業はまだそれほど進んでいない。

2005年には、EUの農地全体の4%にあたる、610万ヘクタールの土地がオーガニック化されている。これは3.7%だった2003年に比べてわずかに増加している。EUのオーガニック農地の中でもっとも多いのがイタリアで全体のおよそ18%、14%のドイツとスペインがそれに続いた。チェコ共和国は2004年にEUに加盟した国の中では最も広い面積がオーガニック化され、EU全体の4%を占めている。
オーガニック耕地の成長率はマルタとラトヴィアでもっとも高い――マルタは非常に低いレベルから出発したが、オーガニック農業に専念した結果、1,300%の成長である。ラトヴィアのオーガニック耕地は3倍以上の118,612ヘクタールに拡大した。2005年、デンマークではオーガニック耕地が13%減少し、134,129ヘクタールになった。イギリスのオーガニック耕地も12%減少し、608,952ヘクタールとなった。
2005年、EU圏内では、全農家数の1.6%を占める、168,524軒の農家がオーガニック規定に従って農場を運営している。オーストリアでは全農家数の12%がオーガニック農家であり、EU圏内ではもっとも高い割合である。ラトヴィアとスロベニアが2%、一方ポーランド、ハンガリーとスロベニアでは0.3%以下である。EU全体では、オーガニック農家は平均すると、慣行農業農家より規模が大きめである。このことはスロベニアで特に顕著だ。オーガニック農家の平均的規模が436ヘクタールに対して、慣行農業農家は27ヘクタールと歴然とした差がある。これはまた、チェコ共和国(オーガニック305 ha/慣行84 ha)や、ポルトガル(148 ha/11 ha)、イギリス(142 ha/56 ha)などでも目立った。一方、デンマーク(44 ha/ 54 ha)、ルクセンブルク(48 ha/53 ha) やオーストリア (18 ha/19ha)では、オーガニック農家の平均は慣行農家よりも小規模であった。
オーガニック関係者のうち、87%は生産者である。加工業者の割合は低く、特にチェコ、キプロス、ラトヴィア、リトアニア、ハンガリー、ポーランド、スロベニアとスロバキアでは、生産者数が加工業者数を著しく超えている。ベルギーとオランダでは、加工業者の割合は42%。ドイツ、フランス、ルクセンブルクとイギリスの加工業者の割合はそれぞれおよそ30%である。
オーガニック関係者はスペイン、デンマーク、フィンランドとスウェーデンで減少し、ラトヴィア、リトアニア、スロバキアでは著しく増加している。ギリシャでも相当の増加が見られる。
農作物は主に3種類に分類できる。一年生作物、多年生作物と飼料・牧草などの飼料作物だ。多年生作物のシェアが大きいのが、ギリシャ、フランス、イタリア、キプロスとポルトガルの五つの加盟国だ。これらは主に、果樹、すなわちオリーブやブドウのことである。上記5カ国のうち、キプロスは多年生作物(主にオリーブとブドウ)が一年生作物と同じくらい高いシェアを占める。ギリシャとポルトガルでは 、一年生作物と多年生作物の割合は各々20%程度。デンマーク、フィンランド、ラトヴィアとノルウェーの一年生作物の割合は約80%である。一年生作物の代表は、穀類と牧草(非乾燥)。ハンガリーでは産業用植物(主にヒマワリ)が20%をその占める。
牧草地や放牧地は牛の飼料として重要だ。チェコやスロベニアのようないくつかの国々では、牧草地や 放牧地がオーガニック農地全体の90%以上を占めている。一方キプロスやフィンランドではほとんど牧草地や放牧地はない(0ないし1%)。イタリアでは牧草地や放牧地がオーガニック耕地に占める割合は23%に過ぎないのに対し、イギリスでは全体の70%を占めている。
家畜全体の総量におけるオーガニックの家畜(牛、羊、豚)の割合では、加盟国のうちいくつかでは大量に生産されているのがわかる。羊がもっともポピュラーだ。例えばオーストリアでは、国の羊生産の24%がオーガニックで育てられている。オーガニック産の牛もまた17%と非常に大きな割合を占めている。また、チェコ、デンマーク、ラトヴィア、スウェーデンにおいては、牛の総量の5%がオーガニックである。ギリシャは唯一、オーガニック豚の割合の高い国で、すべての豚の13%がオーガニックである。
ベルギーでは、牛の数が6%、豚が3%減少した一方で、羊は50%増加した。チェコ共和国では、牛と羊の数が減少(32%、23%)した一方で、豚の数が倍以上に増加している。
Organic-Market.infoより
http://www.organic-market.info/

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