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ピントゥイクルス家(ポルトガル)

Casal dos Jordoes
生産農家:ピント イ クルス家
生産ぶどう品種:トゥリガフランセーゼ、トゥリガナシオナル、ティンタバロッカ、ティンタロリス
オーガニック認証:エコサート

カザウ ドス ジョルドスはポルトガル北西部、大西洋側のドウロにあります。隣国スペインの高原へと続いているため、急な傾斜地となっています。畑の傾斜は何と15°~35°にもなります。土壌は片岩質です。
農家としての歴史は古く、創業は1870年です。1994年にポルトガル政府がオーガニック転換に対する補助金を設けたのをきっかけにオーガニックに転換しました。今では国内外のコンクールで40に及ぶ賞を獲得している実力派の生産者です。

急斜面のため機械が使えず、畑の手入れから収穫、ぶどう運搬まで全て手作業です。収穫は25~30名で行い、最低でも3週間はかかります。気候も大西洋から吹く湿潤な風がスペインの高原にぶつかって雨が降るため、ぶどうにカビが付きやすいという厳しいものです。周辺農家が「オーガニックは不可能」と言い切るこれらの条件下で、彼が素晴らしいオーガニックワインを造ることができるのは、コインブラ大学で農業と醸造学を学んだ農業エンジニアであるからでしょう。

全てのぶどうがオーガニックですが、自家醸造に使うのは最上質の果実のみです。その量は何とたったの20%だけ。残りの80%は大手ワインメーカーに売ってしまいます。収穫したぶどうは機械で潰して石桶に移し、人間の足でさらに良く踏み潰して、一時発酵させます。
その後、ステンレスタンクに入れて二次発酵させます。ほとんどの生産者は圧搾機で潰した後、ステンレスタンクで発酵させますが、彼によると足踏みする古代製法の方が果実が完全に潰れるので、良いワインが出来るそうです。

ポルトの赤にはヴィンテージとタウニーがあります。ヴィンテージは畑の厳選された区画から得られた素晴らしい品質のぶどうから造られ、ステンレスタンクで3年以上保存してから瓶詰めします。
タウニーはステンレスタンクで7ヶ月から1年置き、樽に移して保存します。ポルト10年ものや20年ものという表現がありますが、それらの年数はこの樽保存期間を指します。

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