6月10日、欧州委員会は“オーガニック食品とオーガニック農業のためのEUアクションプラン”を採択した。その目的は、EUにおいて現在躍進中のオーガニック農業の発展を促進することである。委員会は、施行が予定されている21の具体的な政策リストを提出した。


例えば、オーガニック農
業についての情報をブラッシュアップすること、地方発展を通じた公的支援の合理化、生産規定の改良あるいは研究の強化などである。このプランは、ここ数年間で急速に数が増えている、オーガニックで生産する農家と消費者からの強い要求に応えるものである。このプランはまた、2003年に行われたオンライン上での会議、2004年1月のヒアリング調査、そして加盟国と関係団体による会合を含む、加盟国と関係者との何度にも及ぶ協議に基づいている。このアクションプランは、次回農業閣僚理事会にて発表される。
EU農業・地方発展・水産業担当委員のフランツ・フィシュラー氏は、アクションプランへのコメントとしてこのように話した。「環境的に優しく品質の高い生産物を奨励することは、新しい改正共通農業政策(CAP)の主要な目的の1つである。だからこそ我々は、消費者への情報提供、検査システムの強化、そして研究の改良についてステップアップさせることで、オーガニック農業を後押ししたいと思っているのだ。」
プランは以下の内容に向けられた21のアクションを含んでいる。
■ 情報の改良 ■
EUの消費者はオーガニック農業について、その原則や利点に関して十分に情報が与えられているとはいえない。オーガニック農業について入手可能な情報を拡充するためには、各加盟国ならびにEUの当局が客観的で信頼できる情報を利用可能な状態にすることが重要である。
アクション:EUが共同出資するEU全体の情報キャンペーンへの乗り出し
このキャンペーンは、消費者、販売者、あるいは公的な集合食事施設をターゲットとし、オーガニック農業の長所を説明し、EUロゴの使用を促進し、異なる質の基準に一層の透明性をもたせ、EUの消費者がオーガニック製品をより入手しやすくするものである。
■ 政策をより効果的にする ■
オーガニック農業は、CAPのカギとなる環境との共存、そして持続可能な発展という戦略において重要なツールとなる。オーガニック農家は現在、直接支払い制度と価格支援制度を通じて、支援を受ける資格がある。さらに、オーガニック農業は完全に地方発展政策の範疇にあり、環境上のメリットを創出するうえで、重要な役割を果たしている。
アクション:委員会は加盟国に対し、例えば次に挙げるような点に焦点をあて、各国の地方発展プログラムの範囲で、オーガニック農業を支援する手段を最大限利用するよう強く勧めている。
・新しい品質の枠組みを利用して需要を刺激
・長期的視点にたって、環境や自然を保護するというメリットを持続するための活動
・農場の一部ではなく、全体を転換するオーガニック農家への奨励金の整備
・生産者が流通やマーケティングを容易にするための奨励金の整備
・オーガニック農業、生産、加工、マーケティングに関わる全ての人々に向けた研修と教育
■ リサーチの強化 ■
オーガニック農業部門がスムーズに拡大し、またその生産能力が高まるためには、新しい情報、中でも新しい技術が要求される。
アクション:研修と研究を強化するために欧州委員会が提案するのは、大学あるいは他の研究機関における研究プログラムの採用から、農家にふさわしい技術が確実に定着するよう農場で行う研修まで、あらゆる段階に関わるものである。
■ 基準の強化、輸入ならびに検査要件 ■
しっかりと定義された生産システムが、結果として通常の品物より高い製品を生み出すというその性質により、オーガニック農業は、基本的な合意に基づく生産基準と、全生産過程を通じて行われる信頼のおける検査なくして存在は不可能である。オーガニック食品に対する消費者の信頼は、以下の2つの要素によって組み立てられる。
アクション:
1.オーガニック農業の基本的な原則を定義し、それを公共の場で明示すること
2.透明性の拡大と消費者の信頼
・技術的アドバイスのための独立した委員会の設立
・国際的な組織を利用することによる、さらなる基準の調和と強化
・基準の改良、例えば動物福祉に関する点など
・養殖、あるいは石油の利用といった環境に関わる基準などいまだカバーされていない分野の基準の設置
・遺伝子組換生物使用の禁止に関する基準の明確化
・検査システムの効率ならびに透明性の改善
・輸入要件の効率化
アクションプラン全文は、以下のページで見ることができます
http://europa.eu.int/comm/agriculture/qual/organic/plan/index_en.htm