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持続可能なサプライチェーンを後押しする食品の信頼性

食物の真贋を検査する技術が評判になりつつある。理由の1つにはオーガニックや持続可能な食品に関わる偽装の懸念が高まっているからだ。オーガニック・モニター社の調べで、検査技術の発展はサプライチェーン内により大きなトレーサビリティーを提供することで持続可能性を推進していることが分かった。

オーガニック食品とエコラベル食品は、この20年の間に、ほぼゼロから始まって600億USドル(約4兆8千億円)以上の市場へと成長してきた。高い市場成長率と持続可能な食料という付加価値は、エシカルコンシューマリズム*1から利益を得ようとたくらむ悪徳業者を惹き付けてきた。確かに、食品偽装事件の数は近年急激に増加している。先月、あるアメリカ人ブローカーは慣行農法のトウモロコシをオーガニックとして販売し、詐欺の容疑で懲役2年の罪に問われた。2011年2月以来、米国農務省は、12件の偽オーガニック認証事件を報告している。これらの偽認証の起源はアジア、アフリカ、中東、カリブ海、ヨーロッパであり、食品偽装がどれほど国際的に横行しているかを物語っている。

 

オーガニック商品には追跡記録と追跡証明書があるため、慣行農法の食品に比べて偽装事件は比較的少ない。英国の食品環境調査局(FERA)の見積もりでは、消費者が購入したすべての食品の最大10%が偽装の影響を被るとしている。同局は来る持続可能な食品サミットで、偽造、虚偽表示、生物種の代用、地理的起源、隠蔽、粗悪化など、さまざまな食品偽装に対抗するために利用可能な分析手法を紹介する予定だ。オリーブオイル、ワイン、海産物、米、蜂蜜、食肉などの食品が本物であると証明する方法についての事例が紹介されるだろう。

 

食品の信頼性がますます強調されるようになり、化学研究所から食品会社の品質保証部にまたがって質量分析とクロマトグラフィー分析法のような分析技術が作られている。このような技術を使えば食品中の残留農薬や有害物質を検出できる。DNA指紋法や同位体分析など、新たな技術も出現している。これらの技術は食品の化学的組成によって食品が本物かどうかを識別することが可能で、遺伝子組み換え食品や粗悪品を検出し、海産物や食肉の生物種を確認することができる。同位体分析を使うと肉製品の追跡調査が可能になり、家畜が飼育された場所から5マイル内 (8km)まで追跡できるし、飼育がケージの中でされたか、放し飼いでされたか言い当てることができる。また、原産地名称保護(PDO)*2のついた食品も検証できる。

 

持続可能な食料の誠実さを維持するため、分析技術と新たな技術を組み合わせて使用している認証機関もある。Ecocertは、オーガニックやフェアトレード製品を扱う自社のサプライチェーンを監査するために、指紋法、質量分析、地球観測技術を使用している。地球観測技術とは、農薬使用を監視するために農地の「スペクトル画像」を衛星から撮影する技術である。イタリアの認証機関ICEAは分析手法の拡大のためにソーシャルネットワークを使用しており、その一方で、他社はオンライン・データベースを通してオーガニック認証を追跡できるように戦略的な同盟を形成している。

 

持続可能な食料サミットで披露されるであろうが、食品認証技術には持続可能性を促進する働きもある。食品メーカーや小売業者にトレーサビリティーを提供することで、彼らはオーガニック商品やエコラベル商品の生産を後押しするだろう。食品偽装事件を減らすことによって、消費者の持続可能な食料に対する信頼が強化される。また、不必要な仲介者を省いてより短く密接なサプライチェーンを奨励することもできるだろう。しかしながら、ますますグローバル化する食品産業において、サプライチェーンを分離し統合することは大きな挑戦である。

 

持続可能な食料サミットは2012年6月7、8日両日、アムステルダムで開催予定である。このサミットではさまざまな分析手法や技術が取り上げられるだろう。

英国のFERA、Ecocert、ICEAに加え、持続可能な食品を取り扱う主要企業もサミットに参加することになる。

 

さらなる詳細は下記のウェブサイトから入手可能:www.sustainablefoodssummit.com

 

*1:エシカルコンシューマリズムとは、「環境や社会に配慮した工程・流通で製造された商品を選択し、そうでないものを選択しない」という消費活動のこと

*2:原産地名称保護 (PDO)、この名称が付いた地域名は、ある特定の地域独特の伝統的な方法で生産や加工などが行われ、なおかつそれらのすべての工程が完全にその地域内で行われていることが保証される

 

出典:オーガニック・モニター社

Organic-Market.infoより

(翻訳:ボランティア 大畑  恵里さん)





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